2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

【ポーランド発電事情】 ポーランドはEUから多額の復興資金を得て、これまで高い経済成長率を維持してきた。とりわけ、高速道路、鉄道、発電所の建設などのインフラ投資に主として充てられる「結束基金」(Cohesion Fund) には、2014-2020年に839億ユーロ(1兆700億円)もの巨費が計上され、経済成長をけん引してきた。ところが、この結束資金からの受取額は2021-2027年には、644億ユーロ(7730億円)へと約25%も減らされ、さらに、受取額の25%は環境対策に費やすことが義務付けられる模様

ブレグジットの影響もあり、ポーランドが受け取る予定のEU結束基金は25%カットとなる。そもそも結束基金とは何だろうか。もともとは、豊かな北欧諸国(ドイツ、英国も含む)が貧しい南欧諸国(スペイン、イタリア、ギリシャなど)の経済発展を促し、経済格…

【エネルギー】ワルシャワから見たドイツのエネルギー政策: 1月29日(水曜)、ベルリン発のロイター電は、ドイツ政府が2038年までに脱石炭火力発電を実現すると報じた。炭鉱をはじめとする石炭村への補償額は空前絶後の400億ユーロ(4.8兆円)。1月中旬、実はこの動きを早くも察知する報道がポーランド語で出ていた。

昔から「ドイツが風邪をひくと、ポーランドは肺炎になる」と言われ、それだけ、ポーランドは歴史的にドイツ経済への依存が強く、また、ドイツの影響をもろに受けてきた。 ポーランド人は若者を中心として英語の話者が多いが、それは、何か事があれば、国を捨…