今日は待ちに待った奨学金ゲットの日である。

財布の中身は人に見せるなとは言ったものだが、この日記の趣旨は、ポーランドの現実を広く世に知ってもらうことにある。奨学金は、月額1200ズウォティであったのが、今月から増額されて、1280ズウォティとなった。ズウォティ相場は、2005年3月に1ドル=2.90ズウォティ台まで切り上がった後、米国政府の高金利政策を受けて、直近では、3.40ズウォティ水準を窺うまで切り下がる展開を見せているので、ある程度は、為替レート調整の意味も込められているかも知れない。
現在、1ズウォティは約35円なので、月に4万5000円ほど得ていることになる。ちなみに、こちらの平均月額賃金は、2004年には2290ズウォティ(約8万円)、平均年金受取額は、1289ズウォティだったから、無理やり、日本の物価感覚に直せば、月に10万ちょっとくらいもらっている感じになる。奨学金としては悪くないと思われる。
ただし、現実には、月に1000ズウォティ以下の収入で一家5人、6人を養っているという家計も、地方に行けば珍しくない。一方で、政策的な配慮から破格の待遇を受けている炭鉱夫の平均賃金は4065ズウォティ、金融機関でのそれは4092ズウォティにも達する。
共産主義と決別してから15年、賃金格差の広がりは留まるところを知らない。