おととい見た「トリスタンとイゾルデ」(あるいは、「トリスタンとイズー」)は心に残る映画でした。

映画で見てはじめて知ったのですが、アイルランドウェールズコーンウォールを侵略していた!!!時代があったのですね!
国史は盲点でした。
印象的だったのは、イゾルデも含めてアイルランド王国側の人間は金髪で、トリスタンも含めて、ウェールズコーンウォール側の人間は、暗いブルネットとして描かれていたことです。

最近、ブリュッセルで仕事をしている、とある紳士とお会いしましたが、秘書のフランス人女性がきれいな金髪をしているのでルーツを尋ねたところ、「私はケルティッシュです」と答えたとのこと。
彼女は、もともと、金髪碧眼であったケルトの地にブルネットで褐色の目をしたローマが侵略してきてから2000年余、北フランスの人間は未だに自分たちをケルト人の末裔と考えていると滔々と主張したそうです。

もうこうなると、「フランス」も「ドイツ」もないですね。

ハドリアヌス帝がローマ帝国の北の砦として、スコットランドイングランドとの境界に長城を建設したのが、西暦132年。
その後、ウェールズコーンウォールイングランドの3王国ではローマ化が進行し、金髪の人も少なくなっていったということでしょうか?

最近、欧州の金髪には3つの系統があるのではと考え始めています。
ひとつは、アイルランドブルターニュアイスランドに残るケルトの種族、ひとつは、スカンディナヴィアのヴァイキングの系統、最後にスラヴの各種族が挙げられるのではないでしょうか?

これはあくまで自分の直感なので、専門家に言わせれば「お笑い種」に過ぎないかもしれませんが、言語学の本などひっくり返してみて、欧州人種の起源を探るのは面白そうです。